朝鮮人ら犠牲「浮島丸殉難の碑」に韓国の高校生が献花 舞鶴

 社会福祉法人・舞鶴学園(舞鶴市泉源寺、桑原教修学園長)と韓国・パイントゥリーホームの交流事業の一環として、韓国から来日している高校生らが26日、「浮島丸殉難の碑」(同市佐波賀)に献花した。生徒たちは碑の前で手を合わせ、犠牲者たちの冥福を祈っていた。

 浮島丸事件は終戦直後の昭和20年8月、舞鶴湾で旧海軍の輸送船「浮島丸」が沈没し、日本で働いていた朝鮮人ら549人が犠牲になった。当時懸命の救出活動を行った地元関係者らが、29年から追悼慰霊際を実施。53年には、現場近くに殉難の碑と公園が作られた。

 交流事業は、日韓両国の養護施設で生活している子供たちの交流を目的に平成7年から実施。毎年、韓国から訪れた生徒らが殉難の碑に献花している。

 この日は、韓国の高校2年生、チェ・ダビンさん(17)▽チャン・ダソムさん(17)▽キム・ダヘさん(17)の女子生徒3人とパイントゥリーホームの教員のほか、舞鶴学園からも交流事業実行委員会の生徒8人らが参加。降り続く雨の中殉難の碑にユリを献花した後、静かに手を合わせていた。

 チェ・ダビンさんは「船の沈没でたくさんの韓国人が亡くなったことを知って驚いた」▽チャン・ダソムさんは「地元の人たちが立派な碑を作り、慰霊を続けてくれていることに感謝する」▽キム・ダヘさんは「日本に来るまで浮島丸のことは知らなかった。今回知ることができてよかった」-と感想。また、舞鶴学園の実行委員会委員長で高校3年の安藤有希さん(17)は「つらいことだがお互いに歴史を知り、より良い交流ができたらいいと思う」と話していた。

 これに先立ち、韓国の高校生たちは舞鶴市役所を表敬訪問して、堤茂副市長に面会。堤副市長が「若い人同士の交流はとても大切なこと。こうした交流事業が今後も続き、両国の友好発展に大きく貢献することを期待する」とあいさつすると、高校生たちは「USJに行くのが楽しみ」「早く浴衣が着たい」などと笑顔で話していた。

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