浪速風

期待するのは記録よりも

【プロ野球広島対阪神】試合前、ベンチからグラウンドを見つめる阪神・鳥谷敬=24日、マツダスタジアム(松永渉平撮影)
【プロ野球広島対阪神】試合前、ベンチからグラウンドを見つめる阪神・鳥谷敬=24日、マツダスタジアム(松永渉平撮影)

このところ関西のスポーツ紙(1紙を除いて)の話題はこの人が独占していた。というより、袋だたきだった。阪神の鳥谷敬内野手である。最下位に低迷するチームの不振の責任を一身に背負わされて、針のむしろだったろう。連続フルイニング出場がついに667試合で途切れた。

▶自身が1492試合のギネス記録を持つ金本知憲監督も悩んだはずだ。死球を受けて左手首を骨折しながらも欠場せず、右手一本、鬼の形相でヒットを打ったが、成績不振で「これ以上出てもチームに迷惑をかける」と申し出て、スタメンを外れた。記録の重さを知る者同士が話し合って、鳥谷選手も納得したと信じる。

▶金本監督は現役引退の記者会見で、連続出場よりも1002打席連続無併殺を最も誇りに思うと話した。鳥谷選手も腐らず、次の目標に向かって全力でプレーしてほしい。4年以上にわたって無欠勤でチームを引っ張ってきた価値は、いささかも色あせないのだから。