英EU離脱

北海油田、栄光は過去…スコットランド独立派が財源期待も街の本音は「英政府予算で持ちこたえているだけ」

【英EU離脱】北海油田、栄光は過去…スコットランド独立派が財源期待も街の本音は「英政府予算で持ちこたえているだけ」
【英EU離脱】北海油田、栄光は過去…スコットランド独立派が財源期待も街の本音は「英政府予算で持ちこたえているだけ」
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 欧州連合(EU)からの離脱決定で揺れる英国。その英国からの独立機運が再燃するスコットランドで、独立を支持する勢力が独立後の主要財源とみなしているのがスコットランド沖に広がる「北海油田」だ。独立派は英国の権益の9割はスコットランドに属すると主張するが、北海油田の街で聞かれたのは、意外にも英国から離れることへの不安だった。(スコットランド東部アバディーン 黒川信雄)

 北海油田の開発拠点として知られ、その恩恵を最も受けてきたとされるスコットランドのアバディーン。だが、現地では独立を強く求める声はほとんど聞かれない。背景にあるのは、世界的な資源価格下落による街の経済の困窮だ。

 「英国からの独立だって? とんでもない。この街には石油しか産業がないんだ。今だって、英政府からの予算措置でようやく持ちこたえているだけだ」

 アバディーンで19年間タクシー運転手を務めているというシュコットさん(50)は、スコットランド全土で高まる独立機運にこうクギを刺した。彼の案内で港をまわると、船の修繕用ドックが倉庫代わりに使用され、景気の悪化が感じられた。シュコットさんは、独立の是非をめぐり2014年に実施された住民投票で賛成が多数を占めていたら「街は破綻していた」と独立派を切り捨てた。

 「アバディーン市民の平均収入はスコットランド全体の平均より3割高い」

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