直木賞会見

作家デビュー20年で受賞 「海の見える理髪店」の荻原浩さん「肩の荷がおりたような」

 --庭で野菜の手入れをされているとか。きょうの作業は

 「きゅうりを一本取って来ました。家庭菜園が趣味で…。1日に5、6本とれることもあり、近所に配ったりするくらい」

 --候補になった時点で『作家の寿命がのびる』と言っていた。実際に取ってみての心境と、受賞にコピーをつけるとすると

 「無茶ぶりですね。心境は、いただけてありがたいなということ。それで自分が変わるというのは違う。すでに(本は)出してしまって、1文字も変わらない。受賞したからどうだ、というのは自分のなかで考えないようにしています。寿命という点では、少しもたさせていただいたかな(笑)と、いやらしく考えています。(コピーは)十何年やってないので、いい言葉浮かばないが…。あしたもまた書こう-みたいなことですかね。それしかないです」

 --最後に言いたいことがあれば

 「キュウリのことですが…冗談です。スイカも育てていますが、まったく実がならないんです、今年は。詳しい方がいらしたら、どうしたらいいか教えてください」

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