「不正会計見逃した」東芝株主、監査法人に115億円請求を要請

 東芝の不正会計問題をめぐり、大阪府内の40代の男性株主が19日、同社の監査を担当した国内最大手の新日本監査法人(東京都)が不正を漫然と見逃したとして、新日本に総額約115億円の損害賠償請求訴訟を起こすよう、東芝に求める書面を送った。東芝が通知を受け取ってから60日以内に訴えを起こさない場合、新日本監査法人を相手取った株主代表訴訟を東京地裁に起こす方針。

 男性側の代理人を務める「株主の権利弁護団」(大阪市)によると、監査法人への株主代表訴訟が提起されれば異例。同弁護団の城之内太志弁護士は「会計のプロである監査法人がなぜ不正を見抜けなかったのかを明らかにしたい」としている。

 提訴請求書では、新日本が職業的懐疑心をもって東芝の監査をすべきだったのに、提供された記録などに漫然と接しただけだったと指摘。一連の問題で東芝が納付を命じられた課徴金約73億円や、過年度決算の修正にかかった監査報酬約30億円などについて新日本に賠償請求するよう求めた。

 新日本に対しては、金融庁が昨年12月から今年1月にかけて、3カ月間の新規契約を禁じる一部業務停止や約21億円の課徴金納付を命じている。

 東芝は「書面は受け取っておらず、コメントは差し控える」とした。

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