理研が語る

スパコン京のプログラミングを簡易化 芸術のようにソフトも「良いデザイン」を

 話はがらりと変わって、ここ数年の私の趣味は美術館・博物館巡りだ。芸術作品が持つ意匠的なデザインと、私の専門である工学における設計的なデザインとが基本的に同じだと感じているからである。

 それぞれの分野において「良いデザイン」で作られたモノは、人々の心に残り、また長く利用される点が特に共通していると思う。私が開発しているソフトウエアも良いデザインになるように心がけている。具体的には、誰でも簡単に利用でき、かつスーパーコンピューターの能力をフルに引き出せるように日々改良を加えている。

 神戸市にはたくさんの美術館や博物館があり、アート関係のイベントも頻繁に行われている。休日は街に出て刺激を受け取りつつ、自分のソフトウエアも良いデザインになるように研究を続けている。

 中尾昌広(なかお・まさひろ) 企業でシステムエンジニアとして働いた後、一念発起して平成19年に同志社大大学院に入学。22年に博士(工学)を取得した。筑波大を経て、25年より理化学研究所計算科学研究機構に勤務。趣味は美術館・博物館巡りのほか、カメラ、旅行、料理など。本文中にあるソフトウエアはhttp://omni-compiler.org/で入手できる。