参院選 茨城

候補者別得票分析 圧勝岡田氏、全市町村で1位

 ■自民、結果に自信 衆院選に弾み 

 ■民進、郡司氏当選も戦略見直し

 10日に投開票された参院選では、自民党現職の岡田広氏(69)が県内全44市町村で1位となる圧倒的な支持を得た。自民党県連は今回の結果に自信を深めており、次期衆院選に弾みをつけたい考えだ。民進党現職の郡司彰氏(66)も議席を維持したが、岡田氏に2倍近くの差を付けられた。衆院選に向け戦略の見直しを迫られそうだ。(上村茉由)

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 「民進党がこの体たらくなら、3年後の参院選には候補者を2人立てれるね」

 岡田氏の当選を受け、自民党県連の田山東湖幹事長は10日夜、記者団にこう語った。岡田氏も「民進党を脅威に感じることはあったか」との記者団の質問に「全然ない」と即答した。

 目標とした60万票をクリアした岡田氏。従来の支持基盤や推薦を得た公明党の支持層を着実に固めた上、無党派層も取り込んだ結果といえる。

 とはいえ、5区では引退を決めている民進の大畠章宏氏、7区では無所属の中村喜四郎氏を相手に、選挙区当選できない状況が続いている。梶山弘志県連会長は「安倍晋三政権のこれまでが評価されたということだ。衆院選の弾みにしたい」と語る。

 11日午前9時ごろ、同じく再選を果たした郡司氏は水戸市梅香の連合茨城で、和田浩美会長と向き合っていた。

 郡司氏「業界団体の結束力、集票力に違うものがある」

 和田氏「何とか30万台で踏みとどまれた。岡田さんの60万票は大したもんだ。有権者の判断は真摯(しんし)に受け止めなければならない」

 岡田氏が6年前に獲得した約50万票を大幅に上回る数字に、和田氏は舌を巻くしかなかった。これに対し、郡司氏の6年前の得票数は約30万7千票とほぼ横ばい。6年前は岡田氏を上回った日立市ですら、後塵(こうじん)を拝した。郡司氏の表情に歓喜の色はうかがえなかった。

 共産党の小林恭子氏(65)は落選したものの3年前に出馬した際の約9万7千票を上回る11万3千票を獲得。県委員会幹部は「訴えが浸透した選挙戦だった」と手応えを得た様子。その上で「次期衆院選に向けて、民進と連携を密にしたい」と野党共闘に意欲をみせた。

 実は県委員会幹部と民進党県連幹部は公示前、極秘に会談。衆参同日選になった場合は共闘する方向で調整していたとされる。

 ただ、反共産の連合茨城にその気はない。和田氏は11日、記者団に衆院選での野党共闘について「そういう選択はない。茨城はない」と言い切った。

 今回の参院選で連合茨城は、県連と県委員会が共闘しなかったからこそ、わだかまりなく郡司氏を支援できた。ただ、それで票が伸びなかった以上、県連サイドは新たな手立てを考えざるを得ないとみられる。

 共闘するのか、しないのか-。郡司氏との会談で和田氏はさっそく先手を打ってきた。

 「次期衆院選に向けて戦略はいかにということを、じっくりとお話をしたい」

 衆院解散の足音が近づくにつれ、共闘の問題は県連サイドに重くのしかかってくるに違いない。

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 ◆比例、自民得票率40・6%

 政党支持の指標ともいえる比例代表の得票では、平成25年の前回参院選から自民党が得票数、率ともに伸ばし、2番手の民進党に2倍以上の差をつけて圧勝した。もっとも、民進党は共産党とともに数字自体は伸びている。

 比例代表の得票を政党別にみると、自民党は48万9719票を獲得し、得票率は前回比2・3ポイント増の40・6%。公明党は同0・4ポイント減の15・1%となり、自公で過半数の票を集めた。

 民進党は、旧民主党時代の前回から同6・5ポイント増の19・0%。得票数も22万8345票で、得票数、率ともに前回の3位から2位に上がった。

 共産党の得票率は10・1%で、同3・0ポイント増。得票数は12万1321票だった。共産党の次につけたのは、おおさか維新の会で、8万413票の6・7%。社民党は3万4760票、2・9%と苦しんだ。

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