参院選は7月10日、投開票を迎える。投票を済ませた後、夜はテレビやインターネットで開票速報を見て過ごす人も多いだろう。報道各社は少しでも早く当落の結果を伝えようとしのぎを削る。産経新聞社のニュースサイト「産経ニュース」も特別態勢で開票速報をお届けする予定だ。種々のデータなどによる情勢分析をもとに、今回の開票速報の見どころを紹介する。
開票序盤 ~激戦1人区の勝敗は?
投票箱の蓋が閉められる午後8時。テレビの特番や新聞社のニュースサイトは一斉に「当確情報」を流し始める。まだ開票作業が行われていないのに、だ。
なぜ当選が確実だと言えるのか不思議に思うかもしれないが、この時点での当確は、事前の情勢調査と、全国各地の投票所で行った出口調査の結果をもとに判定している。早々に「当確」マークがつく候補者は、それだけ出口調査で他候補に大差をつけていたということなのだ。
午後8時台の「当確ラッシュ」が一段落した後、序盤で最大の焦点となるのは、与党候補と野党統一候補とが、激しいつばぜり合いを演じている32の改選1人区の勝敗だろう。
政府・与党にとって、現職閣僚の当落がかかる「福島」「沖縄」の2選挙区がヤマ場となる。特に福島は民進党の現職が優位とみられてきたが、投開票日が迫るにつれ自民党の現職閣僚が猛烈な追い上げをみせている。安倍晋三首相も熱を入れ、応援演説に駆け付けるなどテコ入れを強化してきた。東日本大震災の被災地でもあり、ここで現職閣僚が議席を失うことは安倍晋三首相の政権運営に少なからぬダメージになる。