参院選 茨城

候補者政策アンケート(上)(届け出順)

 産経新聞社水戸支局は、参院選茨城選挙区(改選数2)に立候補している6人にアンケートを行った。各候補者の政策や考え方を3回に分けて紹介する。

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 ■集団的自衛権の行使を限定的に容認する安全保障関連法をどう評価するか

 ◆石原順子氏 無所属 新人

 最近のアジア情勢、サイバー攻撃など安全保障の在り方を考えなくてはならないという時代に入ったと考えます。しかし、その方法が、数の原理で推し進めるという乱暴なやり方で、「平和主義」の解釈を変え、その整合性が全く見えません。秘密保護法は廃止しなければなりません。

 ◆中村幸樹氏 幸福 新人

 集団的自衛権は全面的に容認すべきです。自国のみで平和を維持できる時代は終わりました。中東情勢の変化で石油を運ぶタンカーがホルムズ海峡を航行できなくなれば、エネルギー自給率6%の日本は存続的危機に陥ります。多国間で協力し対応することが必要不可欠で、そのためには集団的自衛権の行使容認が必要です。中国の覇権主義、北朝鮮の核ミサイルの問題には、日米同盟の強化、東アジア諸国との連携強化をはじめ、敵地攻撃能力の保有が必要です。自衛のための核装備も進める必要があります。

 ◆岡田 広氏 自民 現職

 安全保障環境が厳しさを増す中、国民の生命、財産を守る体制を構築し、万が一にも国民が攻撃、被害を受けないように予防することが重要で、そのための平和安全法制だ。憲法が崇高な理念を掲げる中にあっても、世界は民主主義が適切に機能する国ばかりではない。国際社会への挑発行為が悪化の一途をたどるなど予断を許さない状況だ。平和安全法制によって、わが国や密接な関係にある他国への攻撃に対する抑止効果が期待される。平和憲法の理念を守りつつ、国民の命と領土を守るために万全の体制を構築する。

 ◆郡司 彰氏 民進 現職

 現政権は意図的、便宜的に憲法解釈を変更し、あいまいな要件で集団的自衛権の行使を認め、国民の6割以上が反対する中で安全保障関連法制を強引に成立させた。このことは、憲法で国民が国家権力の行き過ぎに歯止めをかける立憲主義と、憲法9条の平和主義を揺るがすものであり、絶対に認めることはできない。制約のない集団的自衛権の行使は現行の憲法上認めることは許されず、昨年成立した安保法制の白紙撤回を求めていく。

 ◆小林恭子氏 共産 新人

 安保法制は自衛隊が海外で武力行使をする仕組みが盛り込まれ、憲法9条を踏みにじるもので評価できません。自衛隊が(派遣先の)少年兵や民間人などを撃ってしまったら取り返しがつかない。こうした事態の前に安保法制は廃止すべきです。集団的自衛権は日本への攻撃がないのに同盟国が攻撃されたら一緒に戦争をするということ。多くの侵略戦争を行ってきた米国の無法な戦争に日本の若者を駆り立てる、日本を再び「殺し、殺される国」にしてはならない。日本は憲法9条に立った平和の外交戦略を確立すべきです。

 ◆武藤優子氏 おおさか維新 新人

 安保関連法を否定することは簡単だが、(否定するだけで)国民の安全を守るという責務がある政治家といえるのだろうか。賛否両論あれども、両者とも戦争に反対しており、平和を求めている点では同じである。私は法律がどのように運用されるかをしっかりと見守ることこそが、重要なのではないかと考えている。

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 ■憲法を改正すべきだと考えるか。9条を改正すべきだと考えるか

 ◆石原順子氏 無所属 新人

 憲法改正には反対です。国防軍創設などもってのほか。公共の福祉から公共の秩序への言い換え、基本的人権条文の削除など、私には受け入れることができません。「平和主義」の憲法の維持です。

 ◆中村幸樹氏 幸福 新人

 憲法は米軍の占領下に1週間程度で作成された、いわば占領政策基本法です。日本人自らの手で作り直して戦後に終止符を打ち、真の独立国家としての体制を整備すべきです。時代に応じた改正は国際的に当然のことで、優先して改正すべきは9条。9条を素直に読む限り、自衛隊を合憲と解釈するには無理があります。憲法の「嘘」をなくし、国民を守るための防衛軍を組織する必要があります。改正までの期間は前文の「平和を愛する諸国民」とは言い難い中国、北朝鮮を解釈の変更で9条の対象外とし、有事に備えます。

 ◆岡田 広氏 自民 現職

 自民党は国民の手によって自らの意思で現憲法を見直し、国民の意に則した改正を党是としてきた。主権在民、平和主義、基本的人権の保障といった基本原理は継承し、議論を尽くして時代に対応する憲法を目指しており、平成27年4月に自民党憲法改正草案を発表した。改正には衆参両院の3分の2以上の賛成と国民投票による賛成が必要で、両院の憲法審査会での議論や各党との連携、国民の合意形成をもって進めるべきだ。改正は国民の意思で可能だと国民に実感してもらうことが必要。9条1項の平和主義は堅持する。

 ◆郡司 彰氏 民進 現職

 憲法は、主権者の国民が国を成り立たせるに際し、国家権力の行使について統治機構の在り方を定めた上で一定の権限を与えると同時に、権限の行使が国民の自由や権利を侵害しないよう制約を課すものだ。時の権力が自らの倫理観を押しつけるものでないことを確認し、未来志向の憲法を国民と構想していく。海外紛争に武力で介入しないことが憲法9条平和主義の根本で、制約のない集団的自衛権の行使は認められない。平和主義、立憲主義は戦後70年かけて国民が育んだもので、断固として守るために9条改正は行わない。

 ◆小林恭子氏 共産 新人

 憲法は変える必要はありません。9条は恒久平和主義を徹底した世界に誇る宝。政治的権利とともに、生存権や幸福追求権、教育を受ける権利など先駆的な規定が明記されています。変えるべきは憲法をないがしろにしてきた政治です。自民党の改憲草案は9条2項を削除して国防軍を創設し、海外での武力行使を制約なしで可能にするもの。首相が「緊急事態を宣言」すれば、内閣が立法権を行使し、国民の基本的人権を停止するなど、事実上の「戒厳令」を可能にしています。恐るべき内容であり絶対に認められません。

 ◆武藤優子氏 おおさか維新 新人

 憲法改正は必要だと思う。現在の憲法では社会情勢の変化に対応できず、国民生活を十分に満足させることができないからだ。具体的にはまず、教育費の無償化を追記すべきであるし、憲法裁判所の設置も追記すべきだと考える。第8章の地方自治で、地方分権を明記し、96条の憲法改正発議要件は緩和すべきだと考える。9条改正よりも先に、これらの改正を行うべきだと考える。

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