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(41)無痛性甲状腺炎 血中のホルモン量増加で不調に

 冒頭の女性にはバセドー病の診断となるような所見は見られず、無痛性甲状腺炎と考えられました。そこで、数カ月で症状が良くなるという見込みをお話しし、経過を見ることにしました。女性は体調不良の原因が判明し、特に治療の必要もないことを聞いて安心していました。実際、3カ月後に症状がすっかりなくなり、ホルモン値も正常に戻りその後も安定しています。

 無痛性甲状腺炎となる原因は今のところまだ分かっていません。同じ甲状腺の自己免疫疾患である橋本病の人に起こりやすいとされ、産後にやや多く見られることや繰り返すことがあるという特徴があります。また、症状が治まった後、今度は逆に甲状腺ホルモンが不足してしまうことがあります。これも多くは自然に回復します。中には一生続いてしまうこともありますが、甲状腺ホルモン剤を服用すると安定します。

 それまでになかった鼓動や落ち着かない感じなどを自覚したときは、甲状腺ホルモンの値を調べてもらうよう医師に相談してみると良いでしょう。(北原ライフサポートクリニック内科医 下島和弥)

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