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千葉県市川市の防波堤で6月11日、密漁監視員がおぼれて亡くなった。目撃者によると、おぼれていた男性を助けようとして海に入ったという。男性は一緒に来ていた複数の仲間に助けられ、いつのまにか姿を消していた。どうして自身を助けようとした命の恩人を見捨てた形で去ったのか。現場ではいったい、何があったのか。
亡くなったのは千葉市若葉区みつわ台の会社員、佐々木淳さん(34)。船橋市漁協によると、同漁協から密漁監視の仕事を委託された会社の派遣社員だった。佐々木さんが本来、監視していたのは事故現場の防波堤から近い三番瀬とよばれる干潟。三番瀬はアサリの漁場として有名で、夏には潮干狩りでにぎわう。しかし、オフ・シーズンに密漁者が出るため、定期的に現場を監視することになっていた。
6月11日、おぼれた男性の悲鳴を複数の男性が聞いている。中国語だったという。三番瀬を見渡せる道路から一目散に佐々木さんが防波堤に向かって駆けていくのを、60代のトレーラー運転手の男性が見ていた。
市川市消防局に119番通報が入ったのは、午後4時17分。「『40歳くらいの男性がおぼれた。助けに行った男性が見えなくなった』という通報でした」と消防局は説明する。救急隊が現場に到着。おぼれた男性はすでに仲間に助けられていた。