江崎グリコは4日、東南アジアでアイスクリームの生産能力を大幅に増強する方針を明らかにした。インドネシアで年内にも自社工場を稼働させるほか、現在は現地企業に生産委託しているタイでも自社工場建設を検討する。グリコは、1年中気温が高い東南アジアでアイスの販売を伸ばすことで、海外売上高を早期に現在の約2・2倍の1千億円まで引き上げることを目指す。
(藤原直樹)
インドネシアで自社工場
グリコの江崎勝久社長が産経新聞などのインタビューで答えた。タイでは今年1月からアイスを販売しており、江崎社長は「人気は当初の予想を大きく上回っており、手ごたえを感じる」と語った。インドネシアでも自社工場の稼働と同時に販売を始める。
グリコは東南アジア各国で40年ほど前からチョコレート菓子「ポッキー」を販売し、現地の若者を中心に高い人気を集めている。ポッキーで培ったブランド力を武器にアイスの展開を加速させる戦略だ。
タイでは、「ジャイアントコーン」「パナップ」など日本でも人気の4商品を販売。バンコクなど都市部のスーパーやコンビニのみで扱っているが、店頭ですぐに売り切れる状況が続いているという。今後は販売エリアの郊外に拡大をするため、自社工場建設を検討する。