中国の現状を憂う

元海将・伊藤俊幸氏「中国の狙いは尖閣接続水域航行の常態化だ。次に軍艦が領海侵犯し、知らぬうちに尖閣が占拠される」

 『米軍は沖縄から出て行け』と主張する人がいるが、もしも米軍が沖縄から撤退したら、中国はすぐに尖閣を獲りに来るだろう。現に南シナ海では、米軍のみならず、古くはフランス、ソ連という大国のプレゼンスが弱まった間隙を突き、今問題になっている環礁などを奪った実例がある。これを証拠と言わずして何を証拠というのか。嫌なものは見たくないという態度ではなく、現実に向き合うべきだ」

伊藤俊幸(いとう・としゆき)氏 元海将。昭和33年生まれ。防衛大卒、筑波大学大学院修了。潜水艦はやしお艦長、在米国防衛駐在官、海幕指揮通信情報部長、統合幕僚学校長、海上自衛隊呉地方総監などを歴任し、平成27年退官。現在は、金沢工業大学虎ノ門大学院教授、キヤノングローバル戦略研究所客員研究員を務める。