参院選 夏の陣 候補者走る

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 ■共産新人・小林恭子氏 陣営幹部が感じる「追い風」

 雲間からうっすらと日が差す午後5時過ぎのJR取手駅西口前。共産党新人の小林恭子氏(65)が「皆さん、一緒に頑張りましょう」と声を張り上げると、集まった約20人の支援者からは拍手が起きた。演説を終えると街宣車から降り、支援者のもとに駆け足で近づいていく。額には汗を浮かべていた。

 共産などが全国各地で進めている野党共闘の動き。県内では首長経験者らが野党候補を支援する「茨城県市民連合」を結成するなど、この共闘の動きと無縁ではない。小林氏の陣営幹部も、「今までにない追い風が吹いている」と感じている。

 だが、茨城選挙区では、改選の2議席が自民と旧民主(現民進)両党の「指定席」になってきた経緯があり、今回も民進と共産が共闘するには至っていない。それでも「共闘の精神は持っている。民進と競い合いながら互いに票を伸ばすことで、自民党の議席を奪いたい」(共産党県委員会幹部)という思いは強い。

 共産が比例代表で得た県内の票数は、平成24年衆院選が約6万票、前回の25年参院選では約8万票、26年の衆院選は約12万票だ。確実に支持を伸ばしていることが分かる。

 次期衆院選での野党共闘について同幹部は「何も決まっていない」としながらも「水面下で調整は続けている」と含みを持たせた。

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 ■お維新人・武藤優子氏 「維新発祥の地」で世直しを

 梅雨の曇天に、ショッキングピンクのポロシャツが映える。常陸大宮市役所前で、おおさか維新の会新人の武藤優子氏(51)は懸命にアピールしながら、行き交う人々に笑顔で手を振っていた。

 「茨城県は維新発祥の地。明治維新の先駆けとなったのは私たちのご先祖さまです。その誇りを胸に、一緒に世直しの維新を始めましょう!」

 武藤氏は平成24年の衆院選に、日本未来の党から茨城1区で立候補しており、国政選挙への挑戦は2度目。しかし、まだまだ知名度不足は否めない。さらに、今回は「おおさか」維新の会からの立候補だ。

 「大阪が茨城に乗り込んできたわけでもなんでもない。大阪で改革をやったから、茨城でもできる」

 6月上旬、JR水戸駅前に立った同党の松井一郎代表はそう声を張り上げた。北関東の茨城県で、いかに有権者の「おおさか」に対する違和感をなくし、浸透させるか-。

 そのためにも、同党比例代表候補で、取手市を本拠地とする石井章氏(59)との連携は欠かせない。石井氏が県南地域、武藤氏が県央を中心としたそれ以外の地域、と分担して回り、支持を訴える。陣営幹部も「お互いにお互いの宣伝をしようと言っている」と話す。二人三脚の戦いは続く。=おわり

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 この企画は上村茉由、鴨川一也、丸山将が担当しました。

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