いざ!リオ五輪 第3部・支える人(3)

卓球コーチ・張莉梓さん、福原と二人三脚の13年

荻村杯ジャパン・オープンで福原に指示を出す張コーチ(左)。“姉妹”の歩みはメダルにつながるか =6月17日、東京体育館
荻村杯ジャパン・オープンで福原に指示を出す張コーチ(左)。“姉妹”の歩みはメダルにつながるか =6月17日、東京体育館

 中国・上海で子育てに奮闘していた張莉梓(ちゃん・りさ)(33)のもとへ、1本の電話がかかってきた。昨年暮れのことだ。「またコーチになってほしい。五輪へ向けて一緒に頑張りたい」。声の主は、卓球女子の福原愛(ANA)だった。

 迷いはなかった。「五輪は愛の夢だけど、私の夢でもある」。2人の娘を両親に預け、年内には日本にたった。出産準備のため中国へ帰国してから1年7カ月、二人三脚の再スタートだった。

 2人の出会いは1998年にさかのぼる。張がプレーしていた遼寧省のチームに、当時9歳の福原が武者修行にやってきた。「すごく小さくて。でもうまいな、と」。同世代の選手では相手にならず、自ら台をはさんで打ち合った。

「迷いはあった」

 その場で福原の母、千代から練習パートナーの打診を受けたが、翌年からオランダリーグ参戦が決まっており断った。3年後、今度はコーチ就任を要請された。当時まだ19歳。中国代表候補にも選ばれ、現役への未練がなかったといえば嘘になる。「迷いはあった。でも、自分も愛と一緒に頑張りたいと思った」。五輪出場の夢は、福原と追うことに決めた。

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