衝撃事件の核心

「死んじゃうよ」「ごめんね」娘は両親の服をつかみ冷たい川の深みに進んだ 利根川心中で娘が明かした悲痛な決意

「死ぬ日」早めた生活保護

「あっちゃん、一緒に死んでくれるか」

父は18日の夕食時、いつも通り他愛もない会話の中でそう切り出した。「お母ちゃんだけ残してもかわいそうだから、3人で一緒に死のう」。傍らには会話の内容を理解できないまま座っている母。波方被告はすぐに「いいよ」と答えた。

翌19日、申請を受けて市役所職員が生活保護受給の審査のために自宅を訪れた。家族の生い立ちや、これまでの自分の生活を細かく聞かれた。「仕事を転々として、高校も中退で惨めだと思ったけど、父も同じような感じで。親子で似たような人生だと、また惨めに思った」。唯一の希望となるはずだった生活保護だったが、波方被告はこの訪問をきっかけに「死ぬ日を早めよう」と決めたという。

2日後、波方被告は両親を車に乗せて、最後のドライブに出かけた。

「冷たいよ、死んじゃうよ」

両親を乗せて11月の利根川に突っ込んだ波方被告の車は、水に浸かったものの、屋根まで水没することなく途中で止まった。波方被告が車を押そうと外に出ると、水が入った車内では母が「冷たいよ、冷たいよ」と繰り返していたという。車は押しても進まず、波方被告は車内で水に浮かんだ状態の父母を車の窓から出した。

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