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視力を矯正するレーシック手術が激減していた! ピーク時の9分の1 その真相を探ってみると… 

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 また、コンタクトレンズは、16年に「シリコンハイドロゲルレンズ」が登場、充血を軽減するなど装用感が向上したとされる。日本コンタクトレンズ協会の自主統計によると、市場は22年までは1600億円台だったが、23年に1727億円となって以降、24年=1842億円▽25年=1931億円▽26年=2056億円▽27年=2154億円-と規模が拡大している。

 件数が激減しているレーシック手術だが、長期的な観点からは安全性や有効性が確認されており、屈折矯正の選択肢の1つであることは変わらない。

 ただ、筑波大学医学医療系眼科医の大鹿哲郎教授は、「角膜は一度削ったら元に戻らないが、ネット上などではバラ色の効果をうたうものもある。術後に何らかの症状がある患者も少なくない」と指摘し、「正常な目に対する手術なので、成功率が高くて当たり前。極めて高い安全性が求められる」とくぎを刺す。

 一方、慶応大の根岸准教授は「有効性・安全性を支持する7000以上の研究論文があり、手術をした患者の95.4%が結果に満足している」と評価する。

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 レーシック手術の件数減少は、屈折矯正をめぐるさまざまな事象が重なって起きたともいえる。手術を考えている人は、メリットとデメリットをしっかり把握し、信頼のおける医療機関を選ぶことが大切だ。根岸准教授は「受診したその日に手術を勧める医療機関はやめた方がいい。医師が説明し、分からないことはきちんと答えてくれるかも大事なポイント」と話している。

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