団体から個人旅行へ
大阪観光局の担当者は「中国人客は減っていない。依然として好調だ」と語る。
観光局によると、1~3月に大阪を訪れた中国人客は約81万人で、昨年同期の約43万人からほぼ倍増した。中国の地方都市と関西国際空港を結ぶ格安航空会社(LCC)の増便などを背景に、春節や花見の時期に重なったことも好調の理由とみられる。
担当者は「リピーターが増えて個人旅行が中心になりつつあり、大型バスの団体旅行が減っている」と指摘する。
多くの中国人客が訪れているのに、一部店舗で客が減ったのにはこんな事情がある。買い物の中心が家電や宝飾品などの高額商品から、単価の低い化粧品や日用品に移ったのだ。
日銀大阪支店によると、1~3月の関西国際空港経由の中国人客が買い物に使った平均は約14万円で、前年同期の約17万円を下回った。京阪神の主要百貨店の免税売上高は、3月まで前年同月比プラスを続けていたが、4月にマイナス9・0%、5月に同15・9%と2カ月連続で減少した。