警戒宣言見直し 「東海偏重」の地震防災から脱却

 約10年前の国の試算では、警戒態勢に伴う経済損失は1日当たり約1700億円に及ぶ。発令後も地震が起きなかった場合、いつ解除するのかも不透明だ。

 予知の信頼性が不十分にもかかわらず、経済的、社会的に大きな代償を伴う警戒宣言を発令するのは実質的に困難との指摘もある。警戒態勢の緩和は、現在の地震学の実力に見合った体制への修正といえる。

 また警戒宣言の対象は静岡県を中心とする地域に限られており、東南海地震などには対応できない。このため対象地域は今後、南海トラフ沿いに拡大される公算が大きいが、地域差のない観測体制や情報発信の在り方など検討課題は多い。

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