浪速風

英国の若者が怒るのも無理はない

1950年代に英国で「怒れる若者たち」と呼ばれた一群の文学作品が登場した。アラン・シリトーの「長距離ランナーの孤独」やジョン・オズボーンの「怒りを込めて振り返れ」が代表作である。戦後の社会の変化の中で、豊かさから取り残された閉塞感、階級制度への抵抗を描いた。

▶現代の若者たちも怒っている。国民投票で欧州連合(EU)からの離脱が決まったことに対してである。年代別では18~24歳の73%が、25~34歳の62%が残留に票を投じた。ロンドンでは離脱に反対するデモが行われ、英下院の請願サイトに再投票を求める320万人を超える署名が集まったという。

▶世代によってくっきり選択が分かれたのは、昨年5月の大阪都構想の是非を問う住民投票とよく似ている。20代から40代の有権者は都構想に賛成が多かったが、わずか0・8ポイント差で否決された。一票に軽重があってはならないのは民主主義の大原則だ。が、誰が未来を担うかを考えると…。