産経抄

おごれる人も久しからず 6月25日

 示し合わせたわけでもないのに、24日朝刊各紙の1面トップ記事は、見事に参院選の与党優勢を伝える中身で一致していた。それによると、自民、公明など改憲推進・容認の4党で、憲法改正の発議に必要な3分の2議席をうかがっている。自民党の単独過半数も実現しそうな勢いだという。

 ▼この一斉報道の影響はどうだろう。どこが多数派かの情報が流れると、そこへの支持が一層強くなる「バンドワゴン効果」が表れるか。それとも、事前の予測で不利とみられたところに同情票が集まる「アンダードッグ効果」が発揮されるか。

 ▼以前であれば、九郎判官(ほうがん)・源義経の早世を惜しむ日本人の判官びいきから後者の傾向が目立ったが、近年は分からない。そもそも、平家討伐で功績を挙げながら兄の源頼朝に疎まれた悲劇の人、義経と、現在の政権批判一辺倒の野党のあり方に重なるところは見当たらない。

 ▼政界は栄枯盛衰が付き物である。つい昨日まで栄耀栄華(えいようえいが)を誇った政治家や政党が、あっという間に忘れ去られる。今回も、戦後長く野党第一党として重きをなしてきた党が存亡の機に直面し、望めばいつでも首相になれるといわれて常に政局の中心にいた大物政治家が、「零落した」(21日の党首討論会での質問)と指摘された。