41歳ママ、再び警察官に 「即戦力」期待、広がる再採用 栃木

 全国の警察で、いったんは退職した警察官の再採用が広がっており、県警でも今年4月、初の再採用警察官2人が採用された。技量がある経験者の復職を促し、「即戦力」として活躍してもらおうという制度。40代の男女警察官が宇都宮中央暑、宇都宮東署に配属され、意欲的に職務に当たっている。

 宇都宮中央署の交番で勤務する大家世志子(おおいえ・よしこ)巡査長(41)は、15年前に夫の転勤を機に岡山県警を退職。昨年夏に再採用制度の試験を受け、元栃木県警の男性巡査長(40)とともに合格した。

 大家さんは3人の娘を持つ母親。応募には「3日間悩んだ」というが、「小さい頃からの夢で、一度はなった警察官。もう一度挑戦したい」と決意。夫にも後押しされた。

 幼い頃、「折り紙をなくした」と交番で相談したところ、警察官は内緒で新しい物を買って渡してくれたという思い出がある。なくした折り紙とは柄が違っていたので気が付いたといい、「こんな素敵な人になりたい」と警察官を志した。岡山県警で念願の警察官となったが、結婚して夫の転勤に付き添うこととなり、一度は退職した。

 「青少年の育成や被害者支援に関心がある」と、岡山県警退職後も教育関係の仕事を続けた。通信教育で養護教諭の免許も取得し、心のケアなどを学んだ。

 県警に再採用され、現在は交番勤務。住民の相談に応じたり、管内の住宅を巡回して特殊詐欺への注意を呼び掛けたりして地域の安全のために働く。夜勤もあるが、娘も「頑張ってるからしょうがないね」と理解を示してくれているという。近所の「ママ友」にも「女性としてぜひ頑張ってほしい」と応援された。

 一度離れた分だけ警察官への思いが深まった。「15年前より、女性の活躍の場が広がっている」と感慨深げだ。

 「仕事と家庭の両立は欲張りかと思っていたけれど、やりたいことに挑戦して活躍してほしい」。自分の娘や多くの女性にもエールを送る。(豊嶋茉莉)

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