浪速風

英国はノーサイド精神で混乱回避を

世界的にはフルタイム(FULL TIME)が使われるようだが、ラグビーの試合終了をノーサイド(NO SIDE)と呼ぶのはよく知られている。激しく肉体をぶつけ合っても、戦いが終わると、サイド(それぞれの陣地)、すなわち敵味方の区別なく健闘をたたえ合う。いい言葉である。

▶英国で欧州連合(EU)に残留するか、離脱するかを問う国民投票が行われ、大接戦の末、離脱派が勝利した。理性か感情かの選択と言われたが、離脱による経済や国際社会への影響より、EUの現状への不満や、英国の独自性を取り戻そうという訴えが支持を得た。移民問題や治安の悪化も判断材料になったようだ。

▶若者は残留派が多く、高齢層は離脱派と、世代によってくっきり分かれ、文字通り国論を二分した。投票前に残留派の女性下院議員が殺害される悲劇もあった。しこりが残るのは避けられない。ラグビー発祥の国らしくノーサイド精神を発揮できるだろうか。