英EU離脱問題

英連合王国、崩壊の懸念 残留判断でも傷深く スコットランド独立、北アイルランド和平に動揺

 【ロンドン=岡部伸】英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票は、英国を二分した大論争となった。離脱となれば、300年以上に及ぶ連合王国が崩壊する懸念が広がる。だが、残留となっても、与党・保守党政権を分断した論争の傷は深く、将来に禍根を残すことになる。

 イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドから構成される立憲君主制国家の連合王国は、イングランドがスコットランドやアイルランドへの支配を強める形で形成された。

 「離脱すれば、スコットランドの独立を求める声が高まり、連合王国が分裂しかねない」「北アイルランド和平をぐらつかせるのは歴史的過ちだ」…。

 保守党のメージャー、最大野党・労働党のブレア両元首相は北アイルランドで9日、異例の合同会見を行い、残留を訴えた。

 北アイルランドでは、多数派のプロテスタント系とアイルランドへの統合を目指す少数派カトリック系が激しく対立。約30年間にわたる紛争で3000人以上が犠牲となった。だが、1998年の和平合意後は、経済復興が進んだ。

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