普天間移設

国の是正指示の適法性 係争委は判断示さず 再び法廷闘争へ

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古移設で、沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事の埋め立て承認取り消しに対する石井啓一国土交通相の是正指示の適法性を審査している総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」は17日、焦点だった是正指示の適法性について明確な判断を示さず、国と県の双方が普天間飛行場の返還に向け、納得できる結論を導くべきだとの勧告を決定した。

 翁長氏は、勧告を不服として決定の通知から1週間以内に是正指示の取り消しを求める訴訟を高裁に起こす見通しで、国と県は再び法廷闘争に入るとみられる。

 是正指示と係争委の審査は、国と県の代執行訴訟で3月に成立した和解条項に基づく手続き。翁長氏の埋め立て承認取り消しの違法性などをめぐり、初めて第三者の判断が示されるとして注目された。

 審査で県は、仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事が行った埋め立て承認には取り消すべき違法な欠陥があったとして取り消し処分は適法と主張。それに対し、国は承認に違法な欠陥はなく、翁長氏が承認を取り消した処分こそが違法と指摘した。最高裁判決を踏まえ、仮に承認に欠陥があったとしても、取り消しに伴う不利益が取り消さない場合の不利益をはるかに上回る観点からも取り消しは違法とし、取り消し処分の是正を指示することは適法と訴えた。

 ただ、係争委は国と県の双方の主張について、肯定も否定もしなかった。

会員限定記事会員サービス詳細