防衛最前線(74)

まだまだ現役! 陸自74式戦車 油圧式懸架装置や射撃統制装置など当時の技術力を惜しみなく投入した名戦車

 武装の強化以上に特徴的なのが、車体の高さや傾きを変えられる「油圧式懸架装置」を導入したことだ。前後に各6度、左右に各9度まで車体を傾けさせることができ、車高を上下に各20センチまで調整することも可能。これにより、どんな地形の場所にいても砲塔を水平に保つことができ、高い命中率を確保できる。

 陸自幹部は「10式などの新型戦車に比べれば武装や走行性、防御力などでは劣るが、日本の複雑な地形に合わせた戦闘は74式戦車の方が得意だ」と指摘する。

 74式戦車は全長9・41メートル、全高2・25メートル、重量約38トン。最高速度は53キロで、乗員は車長、操縦手、砲手、装填手の4人。10式など最新戦車に備わったステルス性などはないが、その「戦車らしい外観」(陸自幹部)もあり、74式戦車の人気はいまも根強い。

(政治部 石鍋圭)

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