尾道の観光客、昨年は674万人 やまなみ街道全通や日本遺産認定効果か

 尾道市を昨年訪れた観光客が674万6966人に上り、平成18年1月の合併により現在の市域となって以降で最多となったことが市のまとめで分かった。宿泊や交通、飲食など関連産業の売り上げといった観光消費額の推計値も18年以降で最高の263億9600万円。外国人観光客数も最多の21万4045人を記録した。

 観光客数は、前年に比べて33万5437人(5・23%)増え、21年から7年連続の増加。しまなみ海道のサイクリング人気が上昇を続けていることに加え、3月に中国やまなみ街道が全線開通、4月には尾道水道に面した古くからの市街地が日本遺産に認定されたことなどが観光客を呼び込んだと、市は分析している。

 特に目立つのは、外国人観光客の増加で、前年比8万2399人(62・6%)の急増。日本全体が旅行先として人気を高めていることに加え、海外向けのプロモーションなど情報発信に力を入れた効果が出たとみている。

 国・地域別では、台湾からの観光客が最も多く28・1%の6万43人。2位以下は、(2)米国2万2843人(10・7%)(3)中国1万7328人(8・1%)(4)オーストラリア1万4648人(6・8%)(5)フランス1万3461人(6・3%)-などとなった。4位までは前年と同じで前年の5位は英国だった。

 観光消費額は前年比14億9200万円(6・0%)増で、こちらも21年から7年連続の増加。18年の180億7900万円からは46%増えた。市内の地域別では、旧御調町が前年比6万2631人(12・72%)増の55万4988人と増加率が高かった。増加の中心は道の駅「クロスロードみつぎ」で、やまなみ街道全通の効果を最も大きく受けたとみられる。

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