18歳選挙権〜新有権者と考える(4)

「わからしまえへん」とは、もう言えない…京都の舞妓はんも新有権者

【18歳選挙権〜新有権者と考える(4)】「わからしまえへん」とは、もう言えない…京都の舞妓はんも新有権者
【18歳選挙権〜新有権者と考える(4)】「わからしまえへん」とは、もう言えない…京都の舞妓はんも新有権者
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 京都五花街の一つ、宮川町の舞妓(まいこ)、小はるさん(18)=本名、岡田あかりさん=、ふく珠(たま)さん(18)=同、中嶋うららさん=、ふく乃さん(18)=同、岩浅ゆき乃さん=の3人も、7月の参院選から選挙権を持つ新有権者だ。

 高校進学率がほぼ100%という時代にあって、あえて中卒で花街の門を叩いた。例えばふく珠さんは、兵庫県明石市の出身。舞を習っていたこともあり、中学時代に「京おどり」を見て、華やかな世界にあこがれたという。

 花街には、芸事だけでなく、日々の生活にも厳しいしきたりがある。「お母さん」と呼ばれる置屋(おきや)の女将と、「お姉さん」である先輩の芸舞妓らと生活を共にしながら、修業期間の「仕込み」やお座敷での立ち居振る舞いを学ぶ「見習い」を経て約1年。ようやくあこがれの舞妓になった。

 新聞は読めるが、舞妓の間は携帯電話も禁止だ。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられることについて、ふく乃さんは「お客さんから聞いてびっくりしました」と打ち明ける。

 お座敷で相手をするお客さんは年上ばかり。これまで政治や社会問題などについて話を振られると、「わからしまへん」と笑って答えていた。

 しかし、選挙権年齢が引き下げられることで周囲の目も変わると感じている。小はるさんは「『そんなことも知らんのか』とお客さんに言われてしまわないようにしなくては」。

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