主張

共産の署名活動 児童怖がらせ「平和」とは

 共産党の運動員が、東京都足立区で安全保障関連法への反対署名を求めるため、区立小学校の複数の児童に話しかけ、学校側から抗議を受けて謝罪した。

 運動員は昨年6月、「お父さんやお母さんが戦争で死んだら困るでしょ」「爆弾が落ちてきたら嫌でしょ」などといたずらに不安をあおり、約10人の児童に署名を求めた。中には応じた児童もいたという。

 児童は主に1、2年生で、国政の課題への理解力が十分に備わっているとは言い難い。両親が亡くなると聞かされ、帰宅後、怖くなって泣いた児童もいた。

 区教委が「一定の知識を持った段階になってから是非を判断させるべきで、子供への署名活動には配慮してほしい」と批判したのは当たり前である。

 共産党の区議は、今回の問題について「署名を集めたいという気持ちが高じてやってしまったのだと思うが、やり過ぎだった」と釈明している。それで済まされる問題ではあるまい。

 相手の気持ちを考えない言葉遣い、児童への働きかけなどは、極めて常識から外れている。そもそも年少者に署名を求めるのは、将来的に支持層に取り込む意図があるからではないか。

 民主主義の下で、団体や個人が自ら掲げる主義・主張への賛同者を募ることは広く認められる。もちろんそれは、相手方がその主張をきちんと理解し、自主的に賛同するのが前提となるべきだ。

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