人前で思わずゲップが出てしまい、気まずい思いをしたことはないだろうか。一般的に人前ですると失礼とされており、我慢しているという人もいることだろう。しかしゲップは、ただの空気のかたまりではなく、身体から発せられている危険シグナルの場合もあるのだ。そんな、身近であるのについ我慢し、隠してしまいがちなゲップについて、内科医の鈴木飛鳥先生に尋ねてみた。
ゲップが出る理由とそれを抑制するコツ
そもそもゲップは、なぜ出るのだろうか。
「ゲップとは、胃の中のガスや空気が口から外に排出される現象をいいます。胃の中の液体が、ガスと一緒に胃から食道にあがってくると胸やけがします。この点ではゲップと胸やけは一連の症状として現れることが多く、病態はほぼ同一と考えられています。通常胃の内容物は食道へ逆流しないのですが、下部食道の筋肉の圧力が低下すると、容易に逆流が起こります。また、胃の内容物の停滞、胃運動や腹腔内圧の亢進(こうしん、気持ちや病勢などが、高ぶり進むこと。「goo辞書」より)も原因となります」(鈴木先生)