熊本地震

「ヘリがうるさい」「「避難者が駐車できない」…BPOへの意見・苦情は200件超 メディアへの視線ますます厳しく

 委員の一人は「視聴者意見やネットでの反応を見ると、被災地の当事者ではない人々がテレビ報道を見て、それをバッシングする傾向もうかがわれる」と指摘。別の委員は「バッシングにセンシティブ(敏感)になりすぎるのも問題ではないか」として、「取材者には、嫌われるのを覚悟で伝えるべきことは伝えるという姿勢がほしい」と、取材や放送が及び腰になることに警鐘を鳴らした。

 「批判を恐れすぎる」ことへの注文ともとれるが、検証委の川端和治委員長は同日の委員会後、「特にネットで、メディアの報道のあり方に対する目線がものすごく厳しくなっている」と記者団に説明。「マスコミ批判」がネットで可視化、共有されている問題意識をにじませた。

 ジャーナリストで元フジテレビ解説委員の安倍宏行さんは「東日本大震災以前から、ヘリ取材や被災者取材などへの批判はあった。スマートフォンが普及し、テレビ批判がツイッターなどのSNSを通じて拡散しやすくなったが、テレビ局自身が批判に鈍感だった」と指摘する。

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 検証委では、「『こういう基準で災害を取材し、報道した』ということが視聴者にきちんと伝わる総括的な検証番組を制作することも必要では」といった意見も目立った。放送局がただ一方的に取材、放送するだけでなく、取材体制や現地での配慮を含め、災害報道の意義を視聴者に説明していくことが必要だ-という意味だろう。