福島から問う 廃棄物の重責(中)

処分場の用地取得は2% 「中間貯蔵は30年」の約束は果たせるのか

【福島から問う 廃棄物の重責(中)】処分場の用地取得は2% 「中間貯蔵は30年」の約束は果たせるのか
【福島から問う 廃棄物の重責(中)】処分場の用地取得は2% 「中間貯蔵は30年」の約束は果たせるのか
その他の写真を見る (1/2枚)

 「国の都合の良いことばかり言わないでくださいよ。悪いですけど、(国とは)信頼関係ないですから」

 福島県いわき市のJRいわき駅近くにあるオフィスビルの一室に、怒気を含んだ大きな声が響いた。除染廃棄物を1カ所に集約する「中間貯蔵施設」の予定地となった同県大熊町の地権者、門馬幸治さん(61)。今月5日、他の地権者や弁護士らとテーブル越しに向かい合った環境省の担当者に鋭い視線を向けた。

 門馬さんらは平成26年末、他の地権者らとともに「30年中間貯蔵施設地権者会」を発足させた。国との交渉を団結して促進していくためだ。当初37人だった会員は現在、約100人に膨れ上がった。

 「私の後ろには100人の地権者がいる。その中には、高齢者も、まだ生活再建のできていない人もいる。これは、私だけの意見ではないんです」。門馬さんは担当者にこう訴えてきた。

 地権者会は、施設の建設に反対ではない。行き場のない廃棄物が復興の妨げになっていることを理解しているからだ。だが、環境省が提示している土地の買い取り価格、借地契約の条件をめぐり、1年以上の交渉を続けても妥結点が見いだせない。この日の話し合いは、3時間近くに及んだ。

会員限定記事会員サービス詳細