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幻の巨大ザルに取材班は遭遇できたのか? NHK『大アマゾン 最後の秘境』

 とはいえ、今もアマゾンのあちこちで、大型のサルの目撃例が後を絶たない。アマゾンには、科学者が立ち入ったことのないエリアもある。もし「幻の巨大ザル」の映像を捉えられたら、それは世界的なスクープになる-。田所ディレクターが事前取材を行った結果、「全くの嘘ではなく、実在する可能性もあるのではないか」という情報をつかんだ。

 その後、6種類の予防接種を打ったうえで、約100日間にわたり、科学調査の入ったことのないアマゾン中央部の空白地帯に滞在。やはりというか、撮影は過酷を極めた。

ピラニアはおいしい

 現地にはもちろん、ホテルなんてない。ジャングルの中に掘っ立て小屋を作り、ハンモックをつるして約80日間滞在した。食料は自給自足で、撮影の合間に釣りをした。「ピラニアなどを、スープで煮込んで食べていました。あんな泥水の中に生きているのに、淡泊でうま味があるんですよ。おいしかったです」

 特に悩まされたのは「虫」の類だった。目に見えないくらい小さなダニが、毎日服の中に侵入。全身がかゆくて仕方なかったという。夜は虫を防ぐため、繭状のハンモックにくるまって寝た。朝起きると、ハンモックの周りに蚊などの虫がびっしりと付いていた。

 「『繭虫』みたいになっていましたね(笑) 僕は昆虫が好きなんですが、ああいう系統の虫はさすがにきつかったです…」

 そのうえ、来る日も来る日も目当ての「幻の巨大ザル」は出てこない。「アマゾンにはサルがたくさんいると思いきや、出合わない日の方が多かったです。出合っても、向こうが先に気づき、すぐに逃げられてしまいました…」

 精神的に追い詰められる日々を過ごしたが、つらいときには好きな虫たちを眺めた。アマゾンは自然の宝庫。日本では見ることのできない珍しい虫がたくさんいた。お気に入りは、動物などのフンを食べる「フンチュウ」だという。

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