大和郡山市、空き家調査を消防団に委託 「地域に精通」防犯対策で期待

 大和郡山市は9日、空き家の増加に伴う防犯上の問題や倒壊の危険性を把握・解消するため、市消防団に空き家の外観調査業務を委託すると発表した。消防団への委託は県内で初めてで、全国的にもめずらしいといい、上田清市長は「地域に精通し信頼される消防団に業務を依頼するのは大変心強い」と期待を寄せている。

 空き家の実態調査は、国の空き家対策に関する特別措置法が平成27年2月に施行されたことなどを受け、全国の自治体が、自治体独自や民間業者に委託するなどして進めている。

 総務省が25年度に実施した住宅土地統計調査によると、同市の空き家率は12・5%(県全体は13・7%)で、件数は約3300件。全国的には高い数値ではないが、26年5月には同市池之内町で隣接する空き家2棟が全半焼する火事が起きるなど問題が深刻化しつつあり、市が対策を急いでいた。

 同市では「地域の状況に精通している」として、消防団に調査業務を委託。この日、市役所で行われた業務委託式では上田市長が消防団員3人に対し、調査に必要な「空き家調査員証」や「推定空き家所在地図」、デジタルカメラなどを手渡した。

 同市消防団の藪田全(まさ)孝(のり)団長(65)は「市民の安全安心に役立てることを誇りに思う。まちの防犯のために積極的に活動していきたい」と話していた。

 同市消防団員299人(全19分団)は今月15日から12月末まで約半年間、調査を実施。空き家の全景などを撮影し、建築部材や窓ガラスの破損、ゴミ、悪臭、落書きなどの有無を調べて市に報告。危険度の高い物件については市が追加調査し、必要な措置を取るという。

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