浪速風

ほっとけないイチローの大記録

「42歳とかいいし、もう、ほっとけや、やかましいわ!」。笑いながらの発言だが、スポーツの名言に数えたい。イチロー選手の最多安打記録更新が秒読みである。日米通算の価値を疑問視する声もあり、米国では次に達成確実なメジャー3000安打が騒がれているが、衰えぬ42歳に驚嘆する。

▶「菊とバット」などで知られるロバート・ホワイティングさんは2002年、出版社から依頼を受けた。「あの男は本物だ。ところがアメリカ人は、彼について何も知らない」。書かれたのが「イチロー革命」である。メジャーで通用するはずのない小柄な日本人野手の活躍は、まさに革命だった。

▶「一番大事なのは、準備をしっかりして、全力を出し切ったかどうか」。職業意識や練習態度はチームメートのお手本で、選手寿命でも革命をもたらした。かつて「成功という言葉は嫌いだし、記録、記録と騒がれるのも嫌いです」と言ったが、大記録達成にもきっとクールだろう。