ビジネスの裏側

関西の肉じゃがは牛肉やねん…セブンが関東流捨て、ローソン、ファミマを追撃

 プロジェクトがスタートして3年目に入ったが、すでに関西仕様の商品を数多く投入し、売り上げなどで一定の成果も出てきた。特に弁当・惣菜類でこだわったテーマが「本みりん」「牛肉文化」「関西らしさ」という。

 例えばレトルト惣菜「7プレミアム肉じゃが(246円)」は26年8月に使用する肉を豚バラ肉から牛バラ肉に変更。豚だった時に比べ販売数を45%も伸ばした。玉子焼きは26年9月から「だし巻き玉子(100円)」を投入。鰹だしと昆布だしをベースにし、販売数を3倍にのばした。

 デザートも関西色を濃くした。シュークリーム「バニラ香る濃厚カスタードシュー(130円)」に、関西の洋菓子専門店では定番になっている「バニラビーンズ」を使用。甘くクリーミーな香りの植物香料に着目した。さらに、関西ではおなじみの岩のようなゴツゴツ感を再現し、以前よりも売り上げが30%増えたという。

昆布3倍で関西色濃く

 味と価格にシビアな関西で他社と勝負する上で、セブンが最も意識したのが「値ごろ感」だ。価格を抑えつつ、高品質な原材料をぜいたくに使うことにこだわった。このため加工や仕込みも極力、工場で手間暇かけて作り込むことで味を高めている。

 例えばうどんの汁はだしを重視する関西の嗜好にあわせるため、製法を変更した。従来は出来合いのだし汁を使っていたが、工場で原材料から抽出する製法に切り替えた。昆布の使用量も3倍に増やし、昆布と雑節原料を工場で直接取り込むなどの手間をかけるようにした。この5月下旬からはさらに関西風のだしを作り込むため、かつおは荒削りして追い鰹にしている。

 カレーも関西風の味づくりと値ごろ感がヒットにつながった。今年1月に発売した「牛すじカレー」(450円)は、大阪で戦後まもなく開店した「インディアンカレー」で続く甘辛カレーの文化を研究して作り上げた。果実の甘みに加え12種類のスパイスを使い、『先甘、後辛』でスパイスを感じる味付けにした。さらに関西のカレー専門店では牛すじが多く使われることから、2種類の牛すじで食感に従来のカレー商品に比べ、ご飯、ルーをそれぞれ20%増量したが、値ごろ感をアピールするため価格は据え置いた。