食卓支えるバイオ(下)

「被害ゼロ」…なお抵抗感 国内栽培商品は「青いバラ」だけ 

 消費者の抵抗感が強く事業化が見通せないことが、企業や農家が商業栽培に二の足を踏む理由になっている。従来品種との遺伝子交雑などを懸念し条例で栽培を規制する自治体もある。

「実績が必要」

 潜在的な不安が残る一方で、遺伝子組み換え作物が日本国内でその存在感をさらに増していくことは間違いない。

 米科学アカデミーは今年5月、トウモロコシや大豆などの遺伝子組み換え作物について、過去20年の約900の研究成果を分析し、現在市場で取引されている組み換え作物を食べても健康被害の心配はないとする報告書を公表した。

 30年以上にわたり遺伝子組み換え作物の安全性について研究を続けている米カリフォルニア大のアラン・マキュアン教授は「組み換え技術による遺伝的改変プロセスや手法は健康とは無関係だ」と言い切る。

 バイテク作物の開発企業などがつくるバイテク情報普及会の今井康史事務局長は、「より多くの人々に受け入れてもらうためには、消費者への安全性の情報提供と『健康被害ゼロ』の実績を積み重ねることがさらに重要になってくるだろう」と強調する。

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