野口裕之の軍事情勢

ドイツは日独伊三国同盟締結後も密かに中国を支援し続けた その「裏切りのDNA」は今もなお…

新「中独合作」の序曲=大陸横断鉄道

 習氏は2013~14年にかけ、経済を武器に影響力圏を拡大していく《一帯一路》戦略を明らかにした。ところが、もっと早く「中独合作」は進行していた。中国製生活用品を積んだ試験運行の貨物列車がドイツに着いたのは2008年1月24日。ドイツは今も昔も有数の武器輸出国。北京を出発して1万キロの旅を続けた列車は、小欄をして「中独合作」の幕開けに映った。

 当時、この報道に接し、第2次大戦(1939~45年)中の戦場をテーマにした連続テレビドラマ《コンバット》に登場する敵役・ドイツ軍将兵のファッショナブルな軍装が頭をよぎった。ドラマは小欄以上の世代をテレビにくぎ付けにしたが、思い出したドイツ軍将兵のさらに向こう側に、ドイツ軍軍装に酷似する中国・国民党軍軍装が透けて見えた。

 冷静に考えれば、同盟国・ドイツの軍人が、主人公の米軍将兵に打ち負かされるシーンに拍手していた倒錯図は、戦後教育の負の産物であったやもしれぬ。が、近代史では日独親善に隠れてはいるが、ドイツの日本に対する仕打ちには、ドラマで米軍を応援する理由には成らずとも、唾棄すべき行状を観る。

 なぜ、ドイツ軍軍装と中国・国民党軍軍装がダブるのかを含め、順次説明する。

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