農地6200平方メートルを市立駐車場に無断転用、24年間気づかず…大阪府が交野市に是正命令へ

農地6200平方メートルを市立駐車場に無断転用、24年間気づかず…大阪府が交野市に是正命令へ
農地6200平方メートルを市立駐車場に無断転用、24年間気づかず…大阪府が交野市に是正命令へ
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 大阪府交野(かたの)市の市立施設の駐車場3カ所(計約6200平方メートル)が、農地の無断転用を禁じる農地法に違反して整備されていたことが6日、分かった。市側が土地所有者から農地を借りた際、府知事の許可取得を怠り、農地転用を審査する市農業委員会も最大で24年間、違反に気づかなかった。農林水産省によると、自治体による無断転用は極めて異例。府は市に対し、許可を追加申請するなどの是正命令を出す方針。

届け出怠る

 市によると、農地が無断転用されていたのは、市の福祉関連部署が入る「ゆうゆうセンター」の駐車場(約2680平方メートル)▽キャンプやスポーツなどが体験できる「星の里いわふね」第3駐車場(約950平方メートル)▽私部(きさべ)公園の臨時駐車場(約2570平方メートル)。いずれも市が民間業者に委託するなどして管理し、無料で利用できる。

 駐車場3カ所は平成4年と10年にそれぞれ利用者増加に伴って従来の駐車場だけでは手狭になったことなどから、市が個人所有の田畑を借りて整備した。土地所有者計10人に対しては、地代として年間計約820万円を支払っている。

 農地転用には府知事の許可や市農業委員会への届け出が必要だが、市はいずれも怠っていた。市農業委も年4回、無断転用を調査しているが、問題の駐車場3カ所は一度も調査対象にならず、違反に気づかなかったという。今年4月、市議からの指摘で調査したところ違反が判明した。

「なぜだか分からない…」

 農地法は、無断転用があった場合、都道府県が土地所有者の意向や公益性などを考慮し、知事名で原状回復か許可申請を求める是正命令を出せると規定。市が土地所有者の意向を集約中で、府は市からの報告を受け、是正命令の内容を検討するという。

 市農業委事務局の担当者は「違反を見落としていたのは市の落ち度。なぜ無断転用したかは分からない」と釈明。府農政室は「行政自身が無断転用をするとは想定外。市には猛省してほしい」としている。