隕石でつくられていた「ツタンカーメンの短剣」 象形文字に記された空の鉱物の謎が解明

 ツタンカーメンの墓で発見された短剣が、隕石を素材としていたとする調査結果が発表された。古代エジプト人はこの空から落ちてきた金属に大きな価値を見出しており、「空の鉱物」と読める象形文字も使っていたという。

さやなどは黄金でできている。短剣の長さは34.2cm。

古代エジプトのファラオ、ツタンカーメン(在位、紀元前1333~1324年)の墓で見つかった短剣が、隕石からつくられていたことが判明した。

この装飾品の武器は、1925年に英国人考古学者ハワード・カーターがこの墓を発掘したときに見つけた2つの短剣のひとつで、その金属細工の複雑さと珍しさから大きな議論を巻き起こしていた。

しかしこのたび、イタリア人とエジプト人の研究者から成る調査チームが、「小型蛍光エックス線分析装置」を用いた非侵襲的検査を実施。金属の成分を分析することに成功した。

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