加藤達也の虎穴に入らずんば

「力ずく」で徴用された朝鮮人とはこれいかに…原爆資料館の誤解を招きかねない英訳に異議あり

 米国のオバマ大統領が現職大統領として初めて被爆地を訪れた。オバマ氏は平和公園に到着後、まず平和記念資料館(原爆資料館)で芳名録にメッセージを記帳し、12歳で亡くなった被爆犠牲者の佐々木禎子さんが闘病中に折り続けた折り鶴などの遺品を見学。オバマ氏自身が折った折り鶴を寄贈するというサプライズ演出もあった。

 オバマ氏訪問の翌日、資料館にはオバマの折り鶴を一目見ようと多数の人が列をなしたが、まだ展示されていなかったことにがっかりしたという。反響の大きさを物語るできごとだ。

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 資料館によると、国内外からの来館者は最近の5年間、増加傾向で昨年度は150万人に迫った。

 特に外国人の伸びが大きく、平成27年度には約33万8900人で、前年度を10万人以上、上回った。5月28、29日の外国人来館者数はそれぞれ1564人、1305人。昨年5月の最後の土、日曜は734人、703人だったからほぼ倍増した。今後オバマ効果でヒロシマへの関心は高まり、資料館を訪れる人はさらに増えるのではないか。

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