もんじゅ廃炉危機

馳浩文科相VS規制委は一触即発? 文科省報告に田中委員長がダメ出し 「勧告に沿った議論したのか?」

【もんじゅ廃炉危機】馳浩文科相VS規制委は一触即発? 文科省報告に田中委員長がダメ出し 「勧告に沿った議論したのか?」
【もんじゅ廃炉危機】馳浩文科相VS規制委は一触即発? 文科省報告に田中委員長がダメ出し 「勧告に沿った議論したのか?」
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 高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)がいまだ廃炉の危機を免れていない。安全を軽視してきた日本原子力研究開発機構に代わる運営主体の見直しを原子力規制委員会が求めたのに対し、馳浩文部科学相は、期限内に回答できなかった。有識者検討会が報告書をまとめたものの、規制委の勧告に全く答えておらず、規制委側では「それで?」と唖然する職員も。田中俊一委員長も「勧告に沿った議論がされているように見えない」と不快感を示している。(原子力取材班)

新たな主体は密室で決まる?

 有識者検討会からもんじゅの報告書を受け取った5月27日、記者団に囲まれた馳文科相は明らかに不快な顔をしていた。

 記者がいつ運営主体を選ぶのかと何度も問いただしたが、「一日も早く」と繰り返す。田中委員長が文科省の議論に不満を示していることを指摘されると、「(田中委員長は)検討会の議事録をどこまで読んでいるか分からない。ニュアンスの違いがあるかもしれない。田中委員長はこう考えていると受け止めた」と険しい表情を見せた。

 もんじゅの安全性について何度も注意してきた規制委は昨年11月、主管する馳文科相に伝家の宝刀たる勧告権を行使した。内容は、日本原子力研究開発機構に代わる新たな運営主体を見つけ、適切な運営主体が見つけられなければ、もんじゅの在り方を抜本的に見直すことだった。

 文科省は検討会で、もんじゅの存続を前提にした議論を計9回続けたが、新たな主体を選定できなかっただけでなく、抜本的な見直しすら議論できなかった。

 もんじゅのようなナトリウムを冷却材にする原子炉を扱う主体は原子力機構以外、国内にないに等しい。馳氏は新主体について「具体的なことはいま申し上げない方がよい。実務的に丁寧に進めていく必要がある」と明言を避けた。

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