理研が語る

ゲリラ豪雨…スーパーコンピューター「京」でダイナミックな雨雲の動きを予測

 観測データにもシミュレーション結果にも多かれ少なかれ誤差があるので、それが予測を進めるにつれて増幅してしまう。そのため遠い未来の天気までは予測できない。この物理法則自体は変えようがないが、いかにして入力データと予測計算の誤差を抑えるかが、天気予報の精度向上の肝になる。

 防災科学としての気象学に携わるものとして、避けられないジレンマがある。積乱雲、台風、竜巻、落雷といったダイナミックな気象は自然現象としては大変興味をそそられるのだが、しばしば人間社会に被害をもたらすものであり、純粋に楽しむわけにはいかない。

 研究を進めて予測精度を向上し、災害から身を守り、安心して暮らせるようにしたいものである。

 大塚成徳(おおつか・しげのり) 京都大大学院理学研究科博士課程修了。コンピューターシミュレーションと気象観測データを組み合わせて気象予測を行う研究を行っている。平成25年より理研AICSに勤務。趣味はハイキングとサイクリング。休日は六甲山を歩く。神戸市出身。