にっぽん再構築・地方議会が危ない

識者に聞く(2) 外国人参政権への裏道 自治基本条例の恐ろしさ 百地章・日本大学教授

 憲法は公務員の選定や罷免権は「国民固有の権利」と記し、参政権は国民固有の権利だと示している。国政だけでなく、地方行政についてもそう考えなければいけない。

 また、憲法94条は「法律の範囲内で条例を制定できる」としている。地方自治法は住民投票権を行使できるのは日本国民たる住民だけだと限定しているのに、条例で拡張しているのは許されない。住民投票権を外国人に与えることは違憲の疑いが極めて濃厚なのだ。

 自治基本条例推進派の背後には外国人参政権を目指す勢力がいるのではないか。外国人参政権は論理的にも成り立たたない。ましてや外国人参政権に反対する安倍政権下での実現はあり得ない。そこで自治基本条例という「からめ手」からなし崩し的に攻め入り、具体化していこうとしているのではないか。

 自治基本条例制定の動きが国民の気づかぬうちに着々と進んでいることが恐ろしい。危機に気付かない地方議員の意識の低さも一因だろう。特定の政治的思想を持つ人々によって全国の自治体が影響を受ける事態は避けなければならない。

 メディアはどんどん懸念を報じるべきだが、産経新聞以外ではあまり見たことがない。こうした事態を知らないのか…。知っていて報道しないならば問題だ。

(聞き手 内藤慎二)

 ももち・あきら 昭和21年、静岡県生まれ。京都大大学院法学研究科修士課程修了。愛媛大教授を経て、平成6年から日本大学法学部教授。専門は憲法学。比較憲法学会前理事長。産経新聞「国民の憲法」起草委員。著書に『憲法の常識 常識の憲法』など。

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