【葬送】霖雨蒼生 政治家の信念貫き 元自民党総務会長・堀内光雄氏(30日、東京・南青山の青山葬儀所) - 産経ニュース

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霖雨蒼生 政治家の信念貫き 元自民党総務会長・堀内光雄氏(30日、東京・南青山の青山葬儀所)

堀内光雄氏
堀内光雄氏

 突然の死だった。今年2月に体調を崩して入院したが、4月には退院。都内の自宅で静養しながら、早期の活動再開を目指していたところだった。元秘書には「良くなったらゴルフをするぞ。そのときは付き合えよ」と元気に語っていた。

 堀内家と自民党、富士急行の30日の合同葬。祭壇は青と白のカーネーションで大きな富士山が形作られ、中央に優しくほほえむ遺影が飾られていた。「政治家として貫かれた信念はまさに霖雨蒼生(りんうそうせい)の心だった。霊峰富士の美しい姿を見るたび、先生の慈悲深い笑顔を思い出す」。安倍晋三首相は弔辞(代読)で、そう別れを惜しんだ。

 昭和37年に父親を継いで富士急行の社長に就任。51年の衆院選で初当選し労相や通商産業相、自民党総務会長などを歴任した。平成12年の「加藤の乱」で加藤派(宏池会)が分裂すると堀内派の会長に就任。小泉純一郎政権では17年に郵政民営化法に反対して離党した。18年の復党後、21年衆院選で落選し、引退した。

 その後、「時代、世代は変わった」と表舞台に出ることはなかった。25年から公益財団法人「千鳥ケ淵戦没者墓苑奉仕会」(東京都千代田区)の会長を務め、「誰でも純粋に手を合わせられる追悼施設として何かできないか…」とさまざまな構想を練っていた。その墓苑では同日、拝礼式が行われていた。偶然だったが、秘書の沢辺正恭さんはこう語った。「よほど縁が深かったのですね…。平成31年の墓苑60周年を迎えられなかったのは本人も心残りでしょう」

 5月17日、間質性肺炎のため死去。86歳。(大谷次郎)