「肉フェス」でカンピロバクター食中毒 鶏肉はしっかり加熱を

 一方、鶏肉はカンピロバクターによる汚染の可能性は高いものの、生食による死亡のリスクが低いことなどを理由に法律の規制はない。また、食中毒は刺し身などの生食だけでなく、焼き鳥やバーベキューなど加熱調理が不十分な場合にも発生しており、厚生労働省の担当者は「生食は勧められないが、生食だけを禁じても十分な対策にはならない」とする。

難病の引き金に

 厚労省によると、カンピロバクターによる昨年の食中毒の発生件数は318件。患者数は2089人に上り、細菌による食中毒のトップだった。カンピロバクターが原因の食中毒は、食後1~7日(平均2~3日)たってから発症するのが特徴。主な症状は腹痛や下痢、発熱、嘔吐(おうと)など。

 腸管出血性大腸菌による食中毒のように重篤化して死亡することはほとんどないが、症状が治まってから1~2週間後にギランバレー症候群を併発することがある。主に筋肉を動かす運動神経が障害され、手や脚に力が入らなくなる難病だ。約7割は回復するが、後遺症のため一生車いすでの生活を余儀なくされる人もいる。この病気の3~4割はカンピロバクターが原因とみられている。

 食安委はカンピロバクターによる食中毒予防のため、(1)肉は十分に加熱(65度以上で数分)(2)肉と他の食品と調理器具などを分ける(3)肉を扱った後は手を洗ってから他の食材を扱う(4)食肉に触れた調理器具は使用後に洗浄・殺菌を行う-などが大事としている。

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