からだのレシピ

糖質を緩やかに制限する食事法(1)注目集める「ロカボ」

山田悟理事長
山田悟理事長

 ■活動量の落ちた現代人 糖質が燃やせなくなった

 現在、日本では多くの人が生活習慣病に悩まされ社会問題となっている。その約8割は糖尿病と高血圧、脂質異常症が占め、中でも糖尿病は予備軍も含めると40歳以上では、3~4人に1人の割合となる。糖尿病はインスリンホルモンの働きが悪くなり血糖値が異常に高くなってしまう疾病である。この血糖値を上げる原因の糖質を緩やかに制限する食事法(ロカボ)が、近年注目を浴びている。

 糖尿病専門医として、ロカボを提唱し、患者の食事療法に取り組んでいる食・楽・健康協会(東京都)の山田悟理事長(北里研究所病院糖尿病センター長)に、その重要性、実践方法などを聞き、シリーズで連載する。初回は糖質について聞いた。

 --そもそも糖質とは

 エネルギーのあるものは、炭水化物・脂質・タンパク質の3大栄養素と呼ばれている。このうち、炭水化物は大きく2種類に分けられる。一つは、1グラム当たり4キロカロリー以上のエネルギーを持つ糖質であり、もう一つは、糖質のようなエネルギーは持たない食物繊維だ。つまり、人間の体がきちんと利用できる3大栄養素は、糖質・脂質・タンパク質ということになる。それ以外に食物繊維・ビタミン・ミネラルがあり、人間の体を元気に活動させるために必要なものは6大栄養素といえる。

 --糖質の役割とは

 糖質は、主食、果物、デザートに含まれエネルギー源となるものだ。人間の体は脂質と糖質をエネルギー源として燃やしており、タンパク質は人間の体を構成するものとして摂取している。人間は安静にしているときは脂質に偏ってエネルギーを燃やし、運動量が増えてくると糖質に偏ってエネルギーを燃やす。この数十年、人間の活動量が落ち糖質を燃やしづらい人が増えてきている。そうなると、インスリンホルモンを出す力の弱い日本人は食後高血糖となり異常が起こる。歴史上農耕の広がりとともに人類が増え、糖質は人類にとって必須のものだったといえるが、現代人はこの糖質を燃やせなくなり問題が起こってきている。(宇山公子)

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