経済インサイド

まさかの不手際で再稼働審査が大幅遅れ 東電の脱国有化に暗雲が漂い始めた…

 東京電力ホールディングス(HD)が今年度中を目指す社債発行に暗雲が漂い始めている。社債発行の条件ともされる柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の再稼働がいまなお見通せないためだ。夏にも原子力規制委員会による新規制基準の適合性審査の結果が出るとみられたが、審査対応をめぐるまさかの不手際で審査が大幅に遅れ、「合格証」の取得が遠のいている。社債による自力での資金調達が実現しなければ、「脱国有化」は後退する。

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 「どうして?」

 3月下旬、規制委による6、7号機の審査が進む柏崎刈羽原発で困惑の声が広がった。突如、規制委が優先審査を見直し、事実上中断している東北電力女川原発(宮城県)や中国電力島根原発(島根県)など他の原発も並行して審査する方針に転換したためだ。これまで、規制委は東電HDの対応能力の高さなどを理由に、柏崎刈羽原発を、事故を起こした福島第1原発と同じ沸騰水型の中で、「ひな型」として集中的に審査に取り組んできた。

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