【オバマ大統領広島訪問】核は「使えぬ兵器」から「使える兵器」へ変貌 被害極小化も…「心理的ハードル下がった」恐れ(2/2ページ) - 産経ニュース

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オバマ大統領広島訪問

核は「使えぬ兵器」から「使える兵器」へ変貌 被害極小化も…「心理的ハードル下がった」恐れ

 こうした新たな兵器開発は米国も力を入れる。昨年に新型の兵器「B61-12」の投下実験を実施。小型の弾頭を積んだミサイルの精密誘導性能を高め、攻撃対象以外に被害が及ぶのを防ぐためとみられている。

 核軍縮を訴えるオバマ氏自身、今後30年間で1兆ドル(約110兆円)を投じる核兵器の「再生計画」を承認した。オバマ政権も「新たな戦略環境に応じた核抑止力の向上を目的に開発を続けてきた」(拓殖大学の佐藤丙午教授)という。

 冷戦時代の恐怖は、米ソの首脳が「核のボタン」を押すことでの全面核戦争だった。新たな核兵器には、専門家から「核の敷居を下げる恐れがある」(元駐ウクライナ米大使のパイファー氏)などと、核使用の心理的抵抗感を小さくするとの見方も出ている。

 また、小型の弾頭が用いられるのは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に比べ射程が短い「戦術核」が中心になるが、この分野の軍縮交渉は手つかずだ。

 オバマ氏が広島の地を踏んだ姿は各国で報じられ、「核なき世界」の機運を高めるだろう。ただ、停滞する核軍縮交渉に「具体的な動きがすぐに出てくるかといえば、非常に難しい」(佐藤教授)のが現実だ。