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億単位の借金背負ったが…阿部寛 踏ん張った「まだチャンスある」

 母には心配をかけ続けた。昭和58年にモデルデビュー。ブームを巻き起こしたが、バブル期の1980年代、マンション投資に失敗、億単位の借金を背負った。

 当事者の自分は、15年前に受賞した文学賞を引きずる今作の主人公と同じ状態だったとも。「モデルで華やかな時代を味わっているので。一から始めることをすぐには受け入れられなかった」と正直に語る。

 原動力は「払わざるを得ないこと」。依頼された仕事はすべて受けた。イベントなどで地方も巡った。「まだ、チャンスはある。名前が残っているから仕事がいただけることに感謝し、目の前の仕事は次につながるプロモーションであり、勉強だと切り替えた」

 努力が実を結び、実力派の俳優に。借金も約20年かけて完済した。今も、たまに家に帰ったときにいつも母から「顔が小さくなった」と言われたことを思い出す。「痩せたから食べなさいって意味。若い頃は余計な心配と思っていて…」

 親となった今、父と話す機会を持つようにしている。「戦中の話や、今だから聞ける、厳格なオヤジがおふくろ一人だったかも聞いてみたい(笑)」

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